新治村よ永遠なれ

群馬県だと「にいはるむら」ですが、茨城県では「にいはりむら」と読みます。
旧筑波線がそのままサイクリングロードになっていて、自転車でかっ飛ばすとかなり気持ちがいいです。
しかし、そのサイクリングロードの名前が「つくばりんりんロード」。
・・・もう少しまともな名前を思いつかなかったのでしょうか。


たしか土浦市との合併が決定していたはずですが、ちょっと前までは千代田町霞ヶ浦町(旧出島村)・新治村土浦市の合併が濃厚で、危うくかすみがうら市になるところでした。
結局「かすみがうら市」は千代田町霞ヶ浦町のみになりましたが。


私は、「新治村」という名前の響きが好きです。
見た目通りの純朴な田舎っぽい名前。
実物を見てみると「にいはりむら」という名前がしっくり来ます。
歴史的にも、日本武尊が東方遠征の際に「新しく治める土地」という理由で名付けたとされる由緒ある地名です。


自転車に乗りながら、もしここが「かすみがうら市」になってたら、と想像してみました。
そびえ立つ筑波山麓、国道125号線の両脇は見渡す限り田圃、所々肥だめの匂いがするかすみがうら市
養豚場と養鶏場が建ち並び、ウンコの匂いが鼻を突くかすみがうら市
時折苺狩りの家族連れが談笑し、秋になったら栗や梨が山ほど採れるかすみがうら市
・・・だめだああああ! どうしても「にいはりむら」じゃないとだめだああああ!


別にバカにしてるわけじゃないですよ。
地名に限らず、名前というのは名付けられるものに合っていないと意味がない。
「かっこいいから」「親しみやすいから」などという下らない理由で分不相応な名前をつけるのは、痛いだけです。


例えば、次のヨー友でいきなり私が「どうも、掃部関ピエールです」とか名乗りだしたら90人中87人ぐらいは殴りかかってくるでしょう。


この間、若い母親が「マリアちゃーん」とわが子を呼んでいるのを見て振り返ったら、とてもマリアという名前とは思えない風体の女の子が。
思わず四股名をつけてやろうかと思いました。
・・・いや、外見で人を判断するのはよくありませんよ。
でも、「あきこ」とか「ゆみ」とか、常識的な名前だったら「顔で人を判断するのはダメだ」という良識がまず最初に来ますが、こういう名前でこういう顔だと「そのツラで何がマリアじゃ!」というイケナイ感情が勝ってしまうのです。
・・・えー、クリスチャンだったらごめんなさい。


哀しいかな、この世には「名前負け」というものが存在するのです。
幸い、うちの両親は「佑介」という至極まっとうな名前を付けてくれました。
ハーフだとか、クリスチャンだとかいうならともかく、ただ「横文字かっこええ!」「これからは個性の時代だっぺ!」とかいう理由で変な名前を付けるのは絶対にやめてあげてください。
いじめのネタが一つ増えるだけです。


話が逸れましたが、全く同じ事が地名にも言えます。
今の日本が民主主義である以上、地名で妥協案を採るのは仕方ないでしょう。
しかし、新しい地名はその土地の風土や性格を鑑みて、慎重につけるべきです。
先の4市町村合併であれば、「土浦市」か、郡名をとって「新治市」が妥当でしょう。
かすみがうら市」とか、とってつけたようなひらがな地名を本気で「親しみやすい」「カッコイイ」と思っているのなら、それは若者に媚びてモーニング娘。のメンバーを必死で覚えているおっさんと変わりありません。
地名云々以前に、その考え方自体がダサいということに早く気づくべきです。