押忍! 闘え! 応援団

音楽に合わせてタイミング良くボタンを押す、いわゆる「音ゲー」の一つ。
太鼓やらコンガやら、絶対原曲に合わないだろ! という音ゲーが跳梁跋扈している昨今、応援団かよ! と最初は思っていたのですが・・・。


ニンテンドーDSのソフトなので、ボタンを押す代わりにタッチペンでオブジェクトをタッチします。
ボタンを押すのと違って自分の思ったところをダイレクトに指摘できる点は非常にありがたいのです。
その代わり、手をしょっちゅう動かしていなければならないとか、利き手方向のオブジェクトは手が邪魔で見づらい等の欠点もあります。
特に、難易度の高いヤツはそれを狙ってるんじゃないかと思えるような位置にオブジェクトが出現するので要注意。
某所で「モグラ叩き」に例えられていましたが、まさしくその通りだと思います。


タッチするだけでなく、線をなぞっていくとか、ひたすら回転させるとか、音ゲーにあるまじき動作をするのも特徴です。


収録曲は版権もの15曲ですが、驚くべきはその全てがボーカル入り(しかもフルコーラスで)。
DSの中によくぞ詰め込んだものだ。
175Rの「メロディー」以外は本人じゃないのが残念ですが*1、かえってその方が雰囲気でてる曲もあるから不思議。


また、各ステージはストーリー仕立てになっているのですが、
これが昔の少年漫画のような暑苦しさと初期任天堂のバカバカしさに満ちています。
困った時に「おうえんだーん!」と叫べばどこへでも駆けつけ、激しく応援!
ある時は受験生を、ある時は仕事を押しつけられたOLを、ある時は選挙の立候補者を、ある時は寂れたラーメン屋を、ある時は死人を、ある時は古代エジプトクレオパトラを。
彼らに応援されれば瞬く間に闘志が沸き立ち、時には地球に迫る隕石まで撃退してしまいます。


そんなわけで、私の好きなエピソードをピックアップしてみます。
以下の記述は、特記しない限り、難易度の一番低い「気軽に応援」モードに準拠しています。
ネタバレになるので「続きを読む」で隠す。

メロディー

タイアップソング。エンディングもこの曲です。
唯一、本人であるひゃくななじゅうごアールがボーカルを務めています。
プレイムービーが任天堂公式HPから見られるので必見(Flash Playerが必要です)。
このムービーは「激烈に応援」モードのものなので、もちろん「果敢に応援」「気軽に応援」モードならもうちょっと易しくなります。

スリル

一番好きな曲。
テンポの良い曲なので「果敢に応援」モードだとちょっとトランス。
但し裏拍に注意。
「気軽に応援」モードでも、D型のフレーズマーカーが馴れないと面食らいます。

ココロオドル

普通の人の中では一番バカバカしいエピソード。
スランプに陥った陶芸家を応援するのですが、気分転換にレオタードを着てエアロビしたりダンスクラブでDJやってたりするのが笑えます。
音ゲーのお約束「ヒップホップ(なのか?)はタイミングがずれやすい」の例外に漏れず、勢い余ってミスりやすいので油断せずに。
といっても比較的リズムは拾いやすいです。

リンダ リンダ

テレビCMはこのエピソードを元に作られています。
ラーメン屋の店主、どう見てもチャイニーズなのに本名は日本人。
クリア後のネコがかわいい。
正直、「リンダリンダ」でここまで感動するとは思わなかったw

狙いうち

応援団の定番ソング。次回作にはぜひコンバットマーチを。
何故か過去にタイムスリップし、デブったクレオパトラを応援することに。
ダイエットするのかと思いきや、ピラミッドを造ってピラミッドパワーで痩せようというのがなんというかその。
しかし、制作スタッフの枕元にクレオパトラが化けて出てきそうなエピソードです。
テンポが速く、ペンを動かす範囲も広いため、地味に難しいです。
特に3連ロールマーカーの直後に「ね・ら・い・う・ち〜」が入るのは地獄。
いつまでも回転させてると間に合いません。

Over The Distance

インターバルステージ。
何故かバラード。何故かヤイコ
エピソードも、妻と喧嘩したまま死んでしまった夫が再び会いに行くという、一昔前の少女漫画みたいな展開に。
この世界にあの暑苦しい連中が入っていくんですか!?
・・・と思いきや、しずかに登場してしずかに応援。
笛や太鼓の音も電子音に代わり、原曲のイメージを崩さない努力が施されています。
意外と空気の読める方々のようです。馴れてくるとこのミスマッチがたまらない。
しかし、この「しずかに応援」システムがくせ者。
始まる前に応援団が「参、弐、壱、 それ!」と言ってくれないので、上画面を見てると出遅れます。そういう意味では難しいです。
ラストのフレーズマーカーは大きなハートを描く形になっています。
エキシビジョンステージならではの粋な計らいといえるでしょう。
見逃したストーリーはリプレイモードでどうぞ。

READY STEADY GO

最終ステージ。なんと地球に隕石が迫る!
そこに駆けつけた我らが応援団。みんなの気合いパワーで隕石を撃退だ!
・・・という20年前のコロコロコミックみたいな暑き(熱き、ではなく)展開が楽しめます。
そういう意味では、これを歌っているのが本人のL'Arc〜en〜cielでないのは正解だったかも知れません。
この泥臭い歌声がステージの雰囲気にマッチしていてなかなか。
ちなみに、これが終わると長いエンディングを見せられるので、続けて遊びたい人はLRスタートセレクトを同時押しするとタイトルに戻ります。
あと、ステージ選択画面は一瞬戸惑いますが、タッチする場所は地球ですよ。
前の14ステージに比べて極端に難易度が高くなっているので(ラップ系が苦手な人はその前の「上海ハニー」の方が難しいと感じるかも知れませんが)、クリアは至難の業。


ちなみに、「果敢に応援」をクリアすると、団長の百目鬼が使える「激烈に応援」モードが、それもクリアすると、チアガールが使える「華麗に応援」モードが遊べます。
ほとんどの音ゲーは難しいステージをやらない私なのですが、これだけはチアガール見たさにクリアしちゃうかも知れません。

*1:版権の問題で、音ゲーの曲は本人のものを使わないことが多い。