KAMONのおすすめ科学番組

そんなわけで、「見るならこれを見ろ!」という番組をご紹介。
全ての番組に言えるのは、「スポンサーを見ろ!」ということですね。
紫外線の恐怖をうたう番組のスポンサーが化粧品会社だったら、「うちのUVカット化粧品を買ってくださいね」というメッセージが暗に込められているわけで。
そこまで極端じゃなくても、TV局はスポンサーに都合の悪いことは言えないのが普通です。だから、スポンサーによって「○○の部分には描かれていないことがあるな」と常に警戒しておくのが重要なのです。

所さんの目がテン!(日本テレビ系)

日曜朝7時の長寿科学番組。幼稚園の頃から大ファンでした。
仮面ライダーを見ている人ならもう30分早起きする価値は十分ある優良番組です。
「○○の作り方」や「○○が○○である原因」など、科学的な特性だけを重点的に取り上げているのが特徴的。
ガラスがテーマだったとしたら、ガラスそのものの作り方はもちろん、板ガラスやクリスタルガラスの製法、ガラスの特性を分子レベルで見てみる、など。
藍のときは、「緑色の藍がなぜ染料になると鮮やかな青に変わるのか」という根本的な部分をわかりやすく解説していました。


「目がテン! 特製」と称して変なものを作ったりもします。
最近だと、グリーンピースの時に(エンドウ豆を成長させたものだということを初めて知りました)「グリーンピースで納豆と豆腐を作ろう」なんていう無茶苦茶なことをやっていました。
結論はというと、豆腐は単なるウグイスあんになってしまいました。*1
納豆は一応出来ましたが、所さんが試食したところ「全然美味しくないじゃない!」とのこと。*2


健康に関する実験もやったりしますが、「やってみたらダメだった」という結論になって所さんに怒られることも。
スポンサーは電気事業連合会なので、まあその辺の圧力はないといえます。

ためしてガッテン!(NHK総合)

健康をネタにする番組の中では一番まともなもの。
何がどうまともかというと、過去に扱ったネタが間違いだった場合、ちゃんと「大反省特集」をやること。
最近では、膝関節症で「安静にする」というのが間違いだということが分かり(膝の軟骨に酸素を供給するため、運動させなければいけない)、もう一度特集したことがありました。


もちろん、「○○が体にいい」というネタそのものが「そうなんじゃないか、と言われているだけ」「後の実験でひっくり返るかもしれない」「効果があったとしても微々たるもの」というニュアンスをはらんでいます。
それを念頭に置けば、結構面白く見られるんじゃないでしょうか。

*1:潰した大豆を布巾で漉して豆乳にするわけですが、その段階で布巾の目を通ってくれなかったのです。通ったとしても、タンパク質がほとんどないので、にがりを加えても固まってくれなかったでしょう。

*2:納豆は中のタンパク質を発酵によってアミノ酸に分解させることでうまみを出しているので、タンパク質がほとんどないグリーンピースでそれをやっても、単なる腐った豆にしかならないのです。