ことばのパズル もじぴったんDS(DS)

アメリカの"scrabble"という文字パズルに似た、バンダイナムコゲームスの傑作アクションパズルゲームです。
当初アーケードで、後にGBAPS2に移植され、PSPで続編が出た後に紆余曲折を経てついにDSでも登場しました。
公式HPでお試し版が遊べるので、興味のある人はやってみてください。
http://namco-ch.net/mojipittan/trial/shockwavemoji.php
(要Shockwave Player。マシンスペックが低いと重くなるので注意。)

ルールはとっても簡単。画面左に配置された文字を使い、(2文字以上9文字以内の)単語ができるように升目を埋めるだけ。2文字なら適当においても結構認識するので、どんどん埋めていきましょう。
「つ」と「っ」、「あ」と「ぁ」など、小文字は同じものと見なします。


一つの文字をおいて複数の単語ができる場合(同音異義語はダメ)、連鎖が発生します。
たとえば、「しよう○よう」の○の部分に「し」をおいたとすると、「しょうしょう(少々)」「しょうし(証紙)」「ようし(用紙)」「うし(牛)」「しょう(章)」で5連鎖になります。


収録単語数は10万語以上。一般名詞から地名、歴史上の人物、流行語、バンダイナムコの商品名(「わんだーもも」「たまごっち」をきちんと認識する。ただし、「くろのあ」など、任天堂機種で発売されていないものは認識しない模様。PS2版やPSP版ではその逆。)、星の名前、麻雀用語(「ためんまち」を認識するとはおもわなかった)、ゴルフ用語、元素名、名字ベスト100、「つ(津)」をのぞく市町村名などなど(「つし(津市)」ならOK)。
逆に、差別用語放送禁止用語、猥褻な単語、バンダイナムコをのぞく商品名(「ふぁみこん」もダメ)、芸能人の本名(「ごまき」など、ニックネームは認識する場合もある)などは認識しません。特に職業用語が厳しくて、「どかた(土方)」「あんま(按摩)」が通らなかったりします。攻略上重要な単語が通らないと結構へこみます。


クリア条件はステージごとに設定されます。「『わ』のつく3文字以上の言葉を○個作れ」「すべての升を埋めろ」「すべての☆升を埋めろ」などなど。
各ステージのフィールドは、クリア条件にちなんだ機知に富んだものになっています。「『こねこ』を○個作れ」というお題なら、猫の形になっていたり。
文字をおくとフィールドが動いたり回転したりする升もあり、このゲームを奥深いものにさせています。おもしろかったのがゴルフのステージで、ボールの部分に文字をおくと、回転してピンそばに寄ってくれるのです。
なんとヨーヨーのステージも。ヨーヨーの部分を回転させながら「よ」のつく言葉を規定数作っていきます。ストリングの部分は縦に「よーよー」という文字になっています。一見単なる飾りのようですが、じつは「よーど」とおけば一つクリアできるのですな(「よーよーま」は人名なので無理でした)。


単語にならない場所に文字をおくことはできません。ということは、日本語の制約上以下のことに気を配らなければいけません。

「ん」と「ー」

当然ながらこの二文字は先頭におけません*1。じゃあ末尾におけばいいかというとそういうわけにもいきません。真ん中におくと大連鎖の起爆点になってくれたりするのでついつい使うのをためらいがち。

濁音、半濁音

積極的に使っていけばどうということはないですが、放っておくと最後に困ることに。とくに、半濁音は最初に処理方法を考えておきましょう。

語頭の「ら」行

しりとりで「る」がくるとものすごく苦労しませんか?
日本語は、本来語頭に「ら」行がこないので、これを放置したまま先頭だけ残すとあとで悩む羽目に。

「ぬ」と「へ」

「すべての升を埋めろ」というお題の場合、まず真っ先に考えなければいけないのがこいつらの処理。ところてん式(上の数文字を処理するまで下の文字を選べない特殊ルール)の場合はもはや悪夢。
「ぬさ」「ぬえ」「ちぬ」なんて、このゲームをやっていなかったら永遠に知ることはなかった単語だろうなあ。


タッチペンを使ったストレスのない操作はさすがといったところ。ここは、弱点も克服したWii版を作って欲しいですね。

*1:唯一例外があります。それは「んじゃめな(N'Djamena/チャド共和国の首都)」。ただし、攻略する上で作ることはまずないでしょう。